私のお墓の前で泣かせない
あたしはよく、tsuさんに、
「絶対あたしより先に死なないでね」
と、言う。
結婚する時にも、
「あたしより先に死なないことが条件だからね」
とか言ったくらい。
あたしが不安がる度にtsuさんは、
「大丈夫だよ。オレは死なないから」とか
「オレが今までいちごの前で死んだことある?ないでしょ?だからこれからも大丈夫だよ」
とか、冗談ばっかり言う。
でもあたしはそのたび、漫画で読んだ、
「そういうこと言ってる人は早く死んじゃうんだよ」
って台詞を思い出しては、恐怖に震えていたりした。
あたしは弟と娘を亡くしていて。
だからこそ、tsuさんには絶対あたしより先に死んで欲しくない、って思ってた。
ずっと。
もう二度とあんな思いはしたくない、って。
それだから、tsuさんにはずっと口癖のように、
「絶対あたしより先に死なないでね」と言ってきた。
でも、今なんか急に、わかった。
あたしこそ先に死んではいけないんだ、って。
あたしこそtsuさんに、あんな思いをさせてはいけないんだって。
大事な人が、愛する人が、氷のように冷たくなってる姿を。
二度と目を開けないあたしを、tsuさんがどんな思いで見つめるのか。
二度とtsuさんの名前を呼ばないあたしを、tsuさんがどう思うのか。
あたしこそが、きっと誰より思い知ってるのに、なんで今まで、それをあたしより先に味わってね、と言えたのか。本当に恥ずかしい。
でも、またきっと「死なないでね」とは言ってしまうと思う。
だけど、「あたしより先に」とはもう言わないようにする。
tsuさんが死ぬのはもちろん嫌だし、想像するのも怖い。
だけど、冷たくなったあたしを抱いてtsuさんが泣く方がもっと嫌だ。
今まで、いつ死んでも惜しくないって思ってたし、「明日死んでも後悔しないように生きる」をモットーにずっと生きてきたけど、今日からちょっと変える。生きてることに執着しない性格までは変えられないかもしれないけど、自分の命を軽んじるような考え方は変えよう。
「明日死んでも後悔しないように生きるけど、なるべく死なないように頑張る」
それで、なるべく長生きできるようにする。
tsuさんを看取る役目こそ、あたしの使命なんだ。
やっと気づいた。
「絶対あたしより先に死なないでね」
と、言う。
結婚する時にも、
「あたしより先に死なないことが条件だからね」
とか言ったくらい。
あたしが不安がる度にtsuさんは、
「大丈夫だよ。オレは死なないから」とか
「オレが今までいちごの前で死んだことある?ないでしょ?だからこれからも大丈夫だよ」
とか、冗談ばっかり言う。
でもあたしはそのたび、漫画で読んだ、
「そういうこと言ってる人は早く死んじゃうんだよ」
って台詞を思い出しては、恐怖に震えていたりした。
あたしは弟と娘を亡くしていて。
だからこそ、tsuさんには絶対あたしより先に死んで欲しくない、って思ってた。
ずっと。
もう二度とあんな思いはしたくない、って。
それだから、tsuさんにはずっと口癖のように、
「絶対あたしより先に死なないでね」と言ってきた。
でも、今なんか急に、わかった。
あたしこそ先に死んではいけないんだ、って。
あたしこそtsuさんに、あんな思いをさせてはいけないんだって。
大事な人が、愛する人が、氷のように冷たくなってる姿を。
二度と目を開けないあたしを、tsuさんがどんな思いで見つめるのか。
二度とtsuさんの名前を呼ばないあたしを、tsuさんがどう思うのか。
あたしこそが、きっと誰より思い知ってるのに、なんで今まで、それをあたしより先に味わってね、と言えたのか。本当に恥ずかしい。
でも、またきっと「死なないでね」とは言ってしまうと思う。
だけど、「あたしより先に」とはもう言わないようにする。
tsuさんが死ぬのはもちろん嫌だし、想像するのも怖い。
だけど、冷たくなったあたしを抱いてtsuさんが泣く方がもっと嫌だ。
今まで、いつ死んでも惜しくないって思ってたし、「明日死んでも後悔しないように生きる」をモットーにずっと生きてきたけど、今日からちょっと変える。生きてることに執着しない性格までは変えられないかもしれないけど、自分の命を軽んじるような考え方は変えよう。
「明日死んでも後悔しないように生きるけど、なるべく死なないように頑張る」
それで、なるべく長生きできるようにする。
tsuさんを看取る役目こそ、あたしの使命なんだ。
やっと気づいた。
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