毒を食らわば皿まで。
草食理系男子の夫とはブログ婚。四十路眼鏡女の結婚育児奮闘記。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
page top
恋しさとせつなさと心強さと
「ねぇ、私のことどう思ってるの?」

思わず口にしてしまって自分で驚く。
そんなこと聞いてどうするのか。
いきなりそんなこと言われたって、困らせるだけなことは目に見えてるのに。

見上げた先で彼と目が合った。
だけど彼は一瞬困ったような顔をして、だけどすぐ笑顔に戻って、やっぱり私から目を逸らした。

「うーん。どうって言われても・・・でもいちごは俺にとって大事な人だよ」
「大事って何?恋愛的な意味じゃないよね。友達として大事ってことだよね?」
別に彼が何か悪いことをしてるわけでもないのに、責め立てる様な口調になってしまう。焦ると出てくる悪い癖だ。頭の中ではわかってるのに、止められない。

「『大事な人だよ』なんて言葉が欲しかったわけじゃない。そんなことわかってるでしょ」
「・・・」
「曖昧な言葉で濁さないでよ。変な可能性残されて中途半端な状態になるくらいなら、一刀両断にしてくれた方がましだよ。それとも都合のいい関係で居たいって意味でそう言ったの!?」
興奮しすぎて声が裏返った。バカだ。
こんなはずじゃなかったのに。こんな顔見せたくないのに。
こぶしを強く握りすぎて指が痛い。違う。爪が食い込んで手の平が痛い。震えてるこぶし。私、何でこんなに怒ってるんだろう。

ずっと黙ったまま、困ったように唇を尖らせてた彼が静かに口を開いた。
「いちごのこと、都合のいい関係とか思ってない。この先どうなるかなんて誰にもわからないし、ずっと友達かもしれないし。恋人になるのかもしれないし。ただ『どう思ってるの』って聞かれたから『大事な人』って答えただけだよ」
「・・・うん。大声出してごめん」
「ううん。なんか傷つけちゃったみたいで、ごめん。そんなつもりなかったんだけど」
「うん。・・・今日はもう帰る」
「駅まで送るよ」
「いい。一人で帰れる」
言い終わる前に駆け出した。
・・・違う。逃げ出した。
バカみたいに全力で駆けた。そうしないときっと送っていこうとついてくる。彼はそういう人だ。
走りながら泣けて泣けてしかたなかった。
なんで聞いちゃったんだろう。なんで待てなかったんだろう。
どうしてもっと二人の関係が熟すのを待てなかったんだろう。

私はバカだ。私は大馬鹿だ。
この恋はきっと上手く行かない。
私はきっとふられてしまう。
私はきっと彼から逃げてしまう。
彼に優しくされるたびに、素直になれなくなっていくだろう。
今日を最後に彼の前では私は私の良いところを何も見せられなくなっていくだろう。
強がって、偉ぶって、いい友達面をして、良いお姉さん的な位置をキープしてしまうだろう。恋を失うよりも彼との関係が切れてしまう方が怖いから。

泣きながら走って息が苦しい。
鼻水で鼻が詰まって上手く呼吸できない。
苦しい。苦しい。
こんなに彼が好きなのに。
今日、私は自分で自分の恋を終わらせてしまった・・・






苦しくなって目が覚めた。
息子のオムツに包まれた小さなお尻が、私の顔面に乗っていた。
苦しいはずだ。

そして、終わったはずの恋の相手が息子の向こうでいびきをかいて寝ていた。
関連記事
[ TB*0 | CO*0 ] page top

COMMENT

 管理者にだけ表示を許可する

TRACK BACK
TB*URL
Copyright © 毒を食らわば皿まで。. all rights reserved. ページの先頭へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。