毒を食らわば皿まで。
草食理系男子の夫とはブログ婚。四十路眼鏡女の結婚育児奮闘記。
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毒を食む 2
付き合う前は焦がれていた。

この人が彼氏だったらきっと大切にしてもらえるんだろう、って。
あたしが『嫌だ』と言った事はしないんだろうって。

でもあたしにとって彼は「すっぱい葡萄」だった。
チャンスは何度もあったのに、その度あたしは食べ損ねてしまった。

なのにある日、唐突に付き合うことになった。

毎日メールも電話も欠かさない。
「会いたい」と言えば車を飛ばして会いに来る。
「会いたくない」と言っても車を飛ばして会いに来た。

急に、怖くなった。
与えてもらえるだけのものを返せない。
もらった愛情に同じだけの愛情で返せない。

だけど枯渇した心には逆らえないあたしがいた。

そのうち、毎日会えないことが不満になった。
「帰ってしまうのが寂しい」とだけ言った。
そしたら「アパート探しに行こう」とメールが来た。

付き合い始めて3ヵ月後。
一緒に暮らすことになった。

一緒に暮らすことになってすぐ、ちょっとしたトラブルがあった。
今日彼が誰かに刺されて死んだらどうしよう。
そんなことであたしの頭はいっぱいになった。

「あたしにはもう何も残ってない。あなたが死んだらあたしは独りだ」
そう何度も泣いた。

結婚することになってしまった。


そうしてもうすぐ結婚して半年が経つ。
相変わらずあたしは与えてもらってばっかりだ。
あたしが出来る事は何だろう。
あたしが与えられるものは何だろう。

あたしだけに出来ること。
あたしだけが与えられるもの。

与えて貰える愛情に報うことが出来る方法。


新しい家族を産むこと


弱いあたし。
乗り越えられないあたし。
まだ今を独占していたい。

ごめんなさい。
ごめんなさい。

顔も知らない未来の家族に謝りながら、
今日もあたしはピルをもらいに産婦人科へ行く。
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